『第9回レザーフェスティバル新喜皮革』レポート①
こんにちは、whim_mです。
さて今回は3月6月と新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で延期されていた、新喜皮革さん主催
『第9回レザーフェスティバル』の工場見学についてのレポートです。
予約制で定員数が決まっている人気な革工場見学。
すぐ満員になってしまうのですがなんと今回無事見学できることに!
革のアウトレットや革商品の販売もあってとても人気なイベントです。
写真の掲載許可も得られましたので書いていきますね♪
第9回レザーフェスティバル新喜皮革 工場見学会①
まず始めに、原皮(食肉用で肉をとった後の皮)の状態の写真などがありますので、苦手な方はお気を付けください。
今回はコードバンの加工工程となります。
コードバンの強度は牛革の2~3倍程度と言われ、「革のダイヤモンド」「革の宝石」「革の王様」などと呼ばれています。
コードバン層の繊維組織は非常に緻密で、裂傷などに強い。ただし、耐久性はあるのですが水に弱いのでメンテナンスが重要で丁寧に手入れをすれば長い期間使用できます。
コードバン(cordovan)
農耕用馬の臀部から採れる皮革。
主に革靴や鞄、財布などに使用され、昨今では小物用素材としても普及している。
臀部以外の比較的柔らかい部分は靴の内革に多く使用される。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
工場の中に入ると、他の方のレポートでも言われていた動物性のなかなかにキツイにおいが漂ってきていました。
苦手な方が断念してしまうのがわかりました💦
これが原皮です。塩漬けで保管されています。
前置きがあっても毛が見えてたりなのでちょっとびっくりしちゃいますね。
新喜皮革さんではヨーロッパ産食肉用の肉をとった後の皮を使用されるそうです。
ここからあのツヤツヤなコードバンになるなんて驚きです。
原皮を大きな樽で洗います。たくさんの水を使用する工程です。
私たちはお昼からの工場見学で、水を使用する工程の時間ではなかったので服が濡れて汚れるということはなかったです。
樽が動いてるところも見たかったので少し残念ですが。
ゆっくりピット層内で揺り動かされてなめされていきます。写真はピット層でのなめしの工程です。
物によっては数週間から数か月と長い時間をかけてゆっくりなめされていきます。
新喜皮革さんでは10か月かけてなめし工程を行われているそうです。
なめし(鞣し)
動物の皮を処理して革を製造するプロセスです。
皮を革になめすことは、皮膚のタンパク質構造を恒久的に変化させるプロセスを伴い、皮膚をより耐久性があり、汚れなどを受けにくくします。
この時主になめす前のものを「皮」とし、加工後のものを「革」と呼ぶ。
ここから二階に上がるとなめされた革が天井いっぱいに乾かされていました。
二階は顔料などといった少し酸っぱいにおいでした。
動物性のにおいは驚きましたが、二階は干されている革の量に驚きです。
乾燥中のコードバンです。
乾燥しすぎても、乾かなくてもダメだそうで、計算された間隔で干されて風通しも調節。
水や風といった環境が重要となるので、立地に恵まれた為素晴らしいコードバンが出来上がるとも…
風通しでも変わるなんて革は本当に奥が深い。
そして染色する為の樽です。
注文によって革に色を付けて乾かしていきます。
次回のレポートは、いよいよコードバンを磨いていく作業になります。
職人さんの技術もあって『革のダイヤモンド』と呼ばれるのも納得の仕上がりになりますのでお楽しみに!